クレアとヒューとニック親子。
落ち葉がたくさん落ちているのをみると、まだ秋なんだな~と感じる。
テムズ川。
このEADWEARDさん、もともとロンドンの人なんだけど、アメリカに行って写真家として成功した人。
1850年代の写真がたくさんあって、クレア達に誘われて何も知らずに行った割には、ものすごく面白かった。しかも、同じものを撮りながらも遠近に差を付けて並べ、特殊メガネで3Dに見せるという、私の大好きな『stereograph』を最初に発明した人だって。
ゴールドラッシュの頃や、インディアンの写真がたくさんあって興味深い上に、それを3Dで見れたので、美術館なのにもかかわらず、ほぉ~~~!とかハハ~~~~ッ!!とか思わず声に出してしまうほど、面白かった。
この人、最初に動物の動きをカメラに捉えた人でもあって、彼のおかげでそれ以降、画家たちは馬や犬の走っている姿を正確に描くことが出来たらしい。前は誰もそんなこと分からないから、古い絵画の中の動物達は皆一斉に前足を揃えて前方に投げ出し、後ろ足も揃えて後ろに投げ出して走っている。
展示の終わる出口辺りにはドガの彫刻があって、馬はきちんとしたフォームを見せて走っている。それはこのEADWEARDのおかげ。
動物や人間の動きが細切れに1シーンづつ記録されている連続写真を見ていると、ちょっとアンディー・ウォーホールみたい。。。
でも、この人、余程の記録魔だったと思う。
そしてそれらの写真を回して初めて写真に動きを付けたのも彼。
映画の始まりもこの人のおかげだったの?!
なんてスゴイ奴なんだ!!
と、驚くけれど、なんとこの人、1874年に奥さんの浮気相手を殺している。
しかも75年には裁判で無罪を勝ち取っているんだけれど、不気味なのは奥さんがその年に亡くなっていること。
恐いから!!
まぁ、時代が時代だもんね、そうだよね、、、と思うけど。。。
でも、いつも不思議に思うのは、そういう混乱したような時代でも、ちゃんと法があって、裁判があって、保安官もいて、、、っていうこと。
だって、そんな時代の裁判、それこそあってないようなものじゃないの?!!
おおコワッ★
とにもかくにも、そんな怪しいEADWEARDさんなのでした。。。
ところでこの展覧会、11ポンドもして、とても自分では行かなかったと思うから、ヒューとクレアがチケット買ってくれたおかげでいいものが見れて良かった!
明日ニューヨークのマンハッタンに出張だって。
そしてラジオを付きスピーカーをプレゼントをしてくれた!
これで音楽のある生活が出来るわ!!
ところで、みんなで撮った写真がないのは、ひと悶着あって、とても全員で写真を撮る、、なんていう雰囲気じゃなかったから。
さて、どこから話そうか。。。
始まりは前日、ヒューとクレアが来て、カフェで軽食をとっている時。
私は自分から言ったわけさ、「今年のクリスマスはどうするんですか?」と。
だって、言いだしにくい背景がお互いにあるからわざわざその話には触れないようにしていてぎこちなく、なのに私は早めにハッキリさせたいタイプ。
そしたら嬉しそうにヨークシャーに誘ってくれたわけさ。
私ももちろん、「じゃ、喜んで招待を受けます、ありがとう、楽しみです」と締めくくってにこやかに食事を皆で終えたわけさ。
家に帰ってニックと二人、ニックに「私からクリスマスに触れたけどよかったでしょ?」と言うと、「まぁ、いいけど、、、。」という煮え切らない返事。
はっ? 何??って聞くと、無言なニック。
「とにかく、今まで私がクリスマスの予定を考えてると、”パリに行くためにホテル取った”とか、”ユーロスター予約した”とか言ってたけど、今年はヨークシャーってもう決まったから」って言うと、
「え、でも、パリ行こうよ、旅行の予約してあるよ」とニック。
はぁーーーーーーーーーー?????!!!!
何言ってるんですかぁーーーー????!!!!
「嘘じゃないよ!、予約したもん」とニックが言うから、「じゃ、どこのホテルよ?!」と聞くと、「。。。。。。。。」。
あのね、そんなふうに、適当に話をしてても何にも進まないんだよ、って言うと、
「本当に、ユーロスターは予約したんだ!」とニック。
今度は私が「。。。。。。。。」な番。
電車予約したからって、それが何よ??
私はクリスマスの計画立てたいの!! そんな、いい加減な話でブチ壊すのやめてよ!!
と言うと、「だってパリ行きたいんだもん」。
そんなに行きたいなら、なぜさっきそう言わなかったの?!って言うと、
「大丈夫だよ、明日言えば。決定したわけじゃなかったんだからさ」とニック。
はぁ~~~~~~~~~~~~~???!!!!!!!
それはないでしょう??!!!!!!!!!
あんなに喜ぶ二人の顔見ておいて、決定してないなんて良く言えたもんだ!!!
キィーーーーーーーーーッ!!!!!!!!!!!!!頭にくるッ☆
いくらなんでも、そんなひどいこと、私は絶対にしませんからね!!!
いくらなんでもそれはあんまりだよ!!!!!!!!
って思わず大声出すと、シュンとなったニック。
そして今日、皆でイタリアンな夕食を外で食べました。
宴もたけなわな頃、ニックが一つ目の爆弾を投下。
「こっちでアパートを買って、ゆくゆくは日本に戻るつもりなんだよね」。
えっ??! こいつ、何を言い出すんだ??!
それは折を見て、いつか話そうと2人で決めた筈ではなかったのか?!
久し振りに会ったヒューとクレアは無言でやり過ごそうとするも、見た目にも痛々しいくらい顔が引きつっている。
この二人が頑張っているんだ、私もやり過ごそう。。。
リセット。
食事が終わりました。
ニックがヒューを押し切って支払いを済ませました、テーブルに帰ってきてまだお喋りを続けました、するとニック、「僕達、クリスマスにはパリ行きのユーロスターの予約しちゃってるんだよね」という爆弾を落としました、ハイ、そしたらもちろん、クレアとヒューはカンカンになって怒りました、私は、”こいつ、一体何を言い出すんだ?!”とびっくりして、唖然。
次の瞬間、二人は私を暗い目で見つめてるのに気付き、ハッとして、「私達はパリなんて行きません!!ヨークシャーに行きますから!!」って私が叫ぶと二人はニックに視線を戻し、体を震わせながらはたまた目に涙を溜めながら、ものすごく怒りました。
そうなると家族外の私が何を言ってももう無理で、家族内のサイモン弟に至っては”兄ーちゃん、何言い出すんだ、頼むよ、兄ーちゃん。。。”みたいな顔で茫然としてる始末。
皆でエライ最悪な気分でレストランを後にしました。
クレア、サイモン、ヒューは私達と喋らない状態、私とニックは小さい声で口論を始めました。
そしてやっと部屋に戻るなり、ニックが私に、「僕の親のことで我慢することはないよ」と言ったもんだから、「問題はお前なんじゃ!!!!!!!」と叫びました。
どーよ、ここまで?
最悪でしょ??
「じゃこういう雰囲気を良くするものはお茶かな!」などどチャラけながらニックがキッチンに消えると、
他の家族と部屋に取り残された私はあんまりに悔しくて、クレアに、「私、絶対パリには行きませんから! ニックも家族とクリスマスを過ごすために11月にイギリスに帰って来たんです、だから、彼が家族と過ごしたくないなんてことは絶対にありません! ただ、ニックはああいうことを何を思ってかいきなり喋る癖があって、実際の所、彼が何を考えてるか私だって分からなくなるし、しかもいまだかつて、ニックが何を考えてるかなんて分かったことは一回だってなかったんです、多分これからもないでしょう!!!」って訴えると、クレアはそこでやっとにっこりほほ笑んで、
「Welcome to the club!」
と言った。
そしてなんとなく事態が収まりつつある雰囲気の中、じゃ、私もお茶の用意を、、、とキッチンに行くと、ニックが言ったセリフが、
「あれじゃまるでミキがいい人、僕が悪い人みたいだね」。
はぁーーーーーーっっっ???!!!!!
何言っとんのじゃ、おぬしは???!!!!!!!
誰が悪い人で誰がいい人だって?!!!!!!!
誰が悪い人で誰がいい人だって?!!!!!!!
誰が、そんなこと、いつ、気にしてんだ??!!!!!
あまりにあんまりで、口もきけなくなった私は、無言で他の皆の所に戻り、ぎこちないスマイルで話に加わった。
するとそこへニックが登場。
またパリに行きたい、、って小声でブツブツ言ってるから、慌てて先手を打とうと、
ね、ニック、本当はみんなで過ごしたいんだよね、でも、反抗心が別のことを言わせちゃうんだよね!と言うと、
「僕、本当にパリに行きたいんだよね~」と。
おまえは、しゃべるなーーーーーーーーっっ!!!
という私の心の中の叫びとは裏腹に、「またそんなことを! 親の反応を試すようなことばっかり言っちゃってるんだからさ!」となんとかやり過ごそうとしてみたら、ニックが無情にも、
「だって、パリに行きたいんだもん。」。
これには、一同、呆れて一斉に無言になってしまった。
でも目の端に赤い顔でわなわな震えているヒューの姿が映り、こりゃ、なんとかしなきゃと、
「だったらさー、1人で行けばいいじゃん!」って笑って言ってみた。
私はヨークシャーに行くから、私達スカイプでクリスマス話そうよ、ね! そうしなそうしな!!と。
するとニック、そこでやっと、”えぇ~~~。。。”とか何とか言いながら、”1人でぇ~~。。。”とぼやき続けるもんだから、皆なんとなくもう笑うしかないような感じになってしまった。
こいつは~~~~~~☆!☆!☆!
なんて甘えた野郎なんだ!!!!!!!!
と内心怒り奮闘な私は、もういいよ、ひとりでパリで淋しくクリスマスとニューイヤーを過ごしてきなよ、私は美味しいものみんなで食べてるからさ!!とさらに続けてたらやっとそこでニックが、
「うーーーん、、じゃ、僕だってヨークシャー行くもんねー」って。
いやいや、もちろん英語で、だけど、でも日本語だとニュアンスはこんな感じ。
いやはや、、、。。。。。。
そしてなんとか雰囲気は落ち着いて(ってゆーか、怒りを通り越し、皆呆れ果てただけだと思うけど)、じゃあ、両親を見送ろうかと駅まで行った。
去り際にはクレアに「多分10年振りにUKに帰ってきたカルチャーショックでちょっと疲れてるんだと思うんです」って付け加えることも忘れなかった私。。。
おぉ、完璧に私の役はやり終えたぞ!!と打ち震えるも、家に帰ってニックと二人、素朴な疑問をぶつけてみた。
一体、あなたは、本心はどーなのよ??と。
するとニック、
「う~~~~ん、、、あんまりね、、一緒にそんなに過ごしたくないんだよね。彼らもそれ、分かってるはずなんだけどな。。。」。
(私)「。。。。。。。。。。。。。。。。。。。」。
あなたには血が通ってないんですか??!!!!!!
と言うのもバカバカしい答えだった。。。。。
ほんとに、どーよ??
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