これは先月の10月の30日の写真。満月だった。
この時の私は淋しさでいっぱい、寒いベランダに出て月を眺めながら、
なぜ私はアメリカにいないのだろうという気持ちでいっぱいだった。
と、いうのも、、、
このお方。
「分かったよ分かったよ、そんなにハロウィンやりたいんじゃ~やろうよ、いいよ、やっても」
という、上から目線なのかやる気ない目線なのか同情的な優しい目線なのか、
イマイチ分からない発言をしてくれたのが10月の初めだったのが、
やはりそのままになりハロウィーンウィークに突入してしまった。
ヤバいというそぶりも相変わらず今まで12年間一度も見せたことのない彼は、
今度も全くフツーの態度、チラとも焦らないまま、
たまたま夕食の買い物で行ったテスコで2ポンドのカボチャを見つけ、
無造作に一番上に乗っていたカボチャを買ってきたのが10月の27日。
そしてそのまま机の上に放ったらかしにされたカボチャを見て、
「ハロウィーンの当日に彫って飾るの? そんなんじゃ子供達来ないし楽しめないじゃない」
と言っていた私もとうとうこの日の30日の夜にまだゴロンと机に置いたままのカボチャを見て、
「もう彫らないでいいよ」
とニックに言い、そうしてベランダに月を眺めに出たのだった。
するとまたニックの声が追いかけてきた。
「わかったよ、やるよ、彫るから、忘れてないから」と。
まったくもって、何目線なのかわからん発言だ、、と無言で眺めた月はとても綺麗だった。
すると次の日の31日、夜の11時05分過ぎた時。
「さぁ~っっ、カボチャやるぞ~!」とニックが声を上げた。
え?
もうすぐで31日終わるよ。
もういいって、しなくっていいって。
近所の子供達なんかとっくにキャンディーなんて集めちゃったし、そもそもここはロンドン、しかも治安の悪い区域、
ハロウィンはアメリカのお祭りなんだし、もういいよ。。。と。
しかし恐るべきマイペースなこの人は嬉しそうに彫り始めたのだった。
そうして出来たのがコレ。
可愛い顔してる!
それにしても、しかしいったいなんなのだ、この自慢げな顔は?
キャンドル入れたら本格的にかわいいーーーーーーーーーーー!!
なかなか良い顔をしてるじゃないかと途端にご機嫌になる私だったのでした。
頭にフタをすると、思い出すものがあった。。。
ドクター・ハンニバルがレイ・リオッタの、あのおぞましいシーン、、と言ったら分かるかしら?
高らかに笑っているようなカボチャ様。
名前もきちんとあって、ジャスティン・長沢。 日系なの。
夜はベッドルームに置いて、トイレに行く時に心細い私の役に立ってくれた。
しかもこのあと1週間も使ったし!
最後にゴミ箱行きの時は二人でサンキューを言いながらの別れだったのだった。
トム・ハンクスの映画『キャスト・アウェイ』のウィルソンのようだった。
そういえば泣けたわ、あのシーン。
と、そんなこんなでブログをアップしていない時も一応なんとかいろいろとやってはいたのです。
いいよね、季節を感じるイベントって。
ニックは、
「いや~、あんなにミキが喜んでくれるとはね~、やってよかったね~、結局1週間も使ったし、彫りも簡単だったし、またやってあげるよ~」
と真顔で言ってのけていたのだった。
ほんとに、何目線なんだ??????
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