ロンドンのチューブのエスカレーターは長い。一人で移動の時は結構な手持ち無沙汰になるほど。だからもちろん、そこに目をつけて広告がズラッと並んでいる。大抵は大したものじゃない催しについてが殆どなのだけど、やはり手持ち無沙汰なのでいつもなに気にしっかりと眺めている私。
そうしてある日、目に飛び込んできたのがジュード・ロウ。
しかもヘンリー五世。
しかもすごくカッコいいポスター。
みたいみたいみたいみたい。
と、いう事で、行ってきた。
これがポスターにして張ってあったのだ。ね?ね? カッコいいでしょ?! シェイクスピア劇のポスターなのに、いいでしょ? |
ま、こういうのに踊らされちゃ〜いけないぜよ、、とも思うけれど、なんたって大好きなジュード・ロウだからな、ヘンリー五世だからな、いいのさ。。ふっ。。。
お約束の天井撮影。 落ちてこないだろうな、オイ。 |
ココの端っこで観劇。なかなか良い席だった。 |
全体が見えたしね。ショッピング帰りで荷物たくさん持ったおデブなおばちゃんにも邪魔されなかったしね。(←これ、結構大切なんだ。)
ノエル・カワードというシアターだったのだけど、まず、劇とは全然関係ない所からの感想。
トイレが少なっ!
しかも狭っ!!
日本人の私にも狭いトイレだったから、かなり奮闘しないと出入りが出来ない女性やら、首に巻いたじゃらじゃらスカーフなんかをドアに引っ掛けてしまってもがいていた女性やら、とにかく大変だった。
手を洗う所と個室が近いから手を洗っている人と個室から出てくる人、入る人、全員がぶつかり合いながらの移動。
1903年にオープンしたとあるから、多分その時よりも人間が巨大化しちゃっているんだろうね。
しかも、トイレのドア付近にハンド乾燥機なんて余計な物を取り付けているからごっちゃごちゃ。いらんし。。。。。。
ロンドンのシアターのトイレ、なんとかならないものかしら。
それはともかく、ヘンリー五世、すんばらしい!!!!!!!
ジュード・ロウはやはり役者だね。あの顔だけで食っている訳ではないね。
ハリウッドで通用するルックスのせいでアメリカ行っちゃってるけど、こっちに戻ってきても充分にシェイクスピア役者で通用するね。
とにかくも、ジュードロウのセリフ回しが私にはぴったり来た。私がシェイクスピア劇を見る時に一番気になるスピードもバッチリ。
ヘンリー五世ってあの有名な聖クリスピアンの演説シーン以外はちょっと見せ場が少なさそうなイメージが今まであったけれど、シリアスあり笑いありで本当に見応えがあって大満足。
すごいすごいジュードロウ、感動!!ととてもハイテンションな帰り道になった。
あ、でも、一番好きだったのはピストルとネギの場面!
どうするかな〜、どうするかな〜、ってドキドキしながら見てたら、
あ〜〜〜っっ!! 本当にかじった〜〜っ!!!
大興奮してしまった。
かじった時に、カプッて音がしたよ聞こえたよ!!!
ここで簡単におさらい。
ヘンリー5世はヘンリー4世とメアリー・ド・ブーンの間にウェールズのモンマスで生まれる。(モンマスって、モンマスコーヒーのモンマス? モンマスストリートのモンマスなのか?)
1413年に戴冠すると、よく14年(早過ぎじゃない?)にはフランスのシャルル6世に対して娘キャサリンとの婚姻、王位継承権、アーンジュやブルターニュに対する主権回復などの要求を突きつけ(要求多過ぎだし!)、跳ね返されると15年にはフランス上陸、戦いを仕掛けて同年にはアジンコートで大勝利を収める。1420年にはトロワ条約を結ぶ事に成功し、フランスの半分をイングランド領とすること、シャルル6世の王位継承権、その娘キャサリンとの結婚を承諾させてイングランドに戻る。
が、皇太子支持派の反乱を押さえるために再びフランスに戻ったヘンリー5世は赤痢にかかり、1422年にヴァンセンヌの森で死んでしまう。享年35歳。
えっ!そんな〜!! あんなに頑張ったのに、たった2年で死んじゃったの?!となんだか哀しくなってしまう。
補足をすると、もっと哀しい。
;ヘンリー5世とキャサリンの子供がヘンリー6世になるのだが、百年戦争で父親が獲得したフランスの領土を全て失ってしまい、その上、シャルル王の血が受け継がれたのか、同じく発狂してしまう。
昔は大変だったねぇ。。。ロイヤルファミリーは命がけだったねぇ。。。
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