9月23日。
それは抜歯の日だった。
この日、待合室で名前を呼ばれるギリギリまで、迷った。
今だったらまだ間に合う、既に付けているブレイスもワイヤーも外してもらって、なかったことにして帰ってしまおう、もちろん前金は戻っては来ないけど、、、とニックに言うと、
「お金の事は心配しなくていいと思う、後はミキ次第、歯を抜いたらもう後には引けないからね」と言われた。
そんな風に言われ迷いに迷っているうちに、矯正専門のDr. ハイケから名前を呼ばれた。
歯を抜く前に、2週間前に装着したワイヤーをいったん外すのである。ブレイスはそのまま。
時間は10時20分、抜歯予約は11時、まだ40分あるぞと、、、ここまで来てまだ決断を後回しにしながらしかし緊張のあまりヘラヘラとハイケの後ろに付いて診察室に入った。
10分もしないうちに終わり、また待合室に戻った。
ワイヤーが装着されていない口の中の開放感を2週間ぶりに感激しながら、やはり矯正など間違えていたのだ、、とつくづく思っていると、歯科矯正中の女性が目の前に。
矯正中ながらとても綺麗な歯並びをしているので声を掛けると、
「私はもうあと1週間で終わりなの。やって後悔はないわよ。私は全く後悔していない」
と、美人さんは私の背中を押すように笑顔で言う。
そうするうちに彼女もハイケに呼ばれて診察室に消えて行きながら、
「彼女は中側にするのね!」とハイケに話しかけている声が聞こえた。
また悩みまくっているうちに彼女がまた診察室から出てくると、
そんなにも私の姿が不安でいっぱいだったのだろうか、とっても優しい言い方で、
「大丈夫よ。もちろん最初は大変よ、でもそれだけ。」
と、重ねて言って帰っていった。
ついに歯科医のDr.ソーセンが現れた。
「用意はいい?」と言われ、全く良くないのだが、緊張のあまりと決断してない故の度胸のなさで私の顔はヘラヘラし、気が付くと、
「はぁい。」
とヘラヘラ答えていたのだった。
診察台に体を横たえたらもう観念したという他はなく、正真正銘の''まな板の鯉’’だなと思いながら「まずは下からね」と言われた。
そう、下、上、一本一本で計2本だったのだ。。。
まさに、冷や汗をかきまくりながらの時間は、賞味30分ほどだったと思うがまさに永遠に続くかと思われた時間だった。
なんでこんな事をやっているんだろう、、、とその間中ずっと思っていたのだった。
頑張ってはいるが、ヨレヨレな自分 |
また待合室に戻り、再びハイケにワイヤーを装着してもらうのを待っている間の記念撮影。
自分がどこに向かっているのか全く分かっていないと最近になって再認識したが、そんなことを42歳で再認識しても、いまさらもって全く無意味、だったら前進あるのみ!なのが中年の強さなのか。。一応はこうして笑顔を見せている私だった。
ニックがしきりに「終わったね〜、良かったね〜」と言ってくれているけれど、そうだよね、付き添いもしんどいね、、とニックに感謝。そう、とにかく、終わったのである。
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