2012年8月16日木曜日

映画『You will Meet a Tall Dark Stranger』



最近立て続けに新作を出してくるウッディ・アレンに対し、


なぜ先を急ぐ?

先がないのか?



なんてちょっと心配になっていたらナンのことはない、


ただ単に私が順番に観ていないだけで、彼は淡々と1年に1作という近年のペースを崩していないだけだった。



2008年の『それでも恋するバルセロナ』の話題のあと、
2011年の『ミッドナイト・イン・パリ』は観た。


どちらも大きな話題になった。


けれど2009年の映画『人生万歳!』と2010年のこの映画『You will Meet a Tall Dark Starnger』はなぜかポッカリ抜け落ちていて観ていなかったのだ。(そもそも映画館でやってたのか?)



しかしそれが最近一緒になってHMVに並べられたものだから、つい、ウッディアレンが立て続けに映画を作っている、、なんて思ってしまったのだろう。。


『人生万歳!』は主役の男が大の苦手俳優で、DVDの表カバー観ただけで観る気が失せた。

先日テレビでやっていたのをちょこっと頑張って観たのだけれど、やっぱり大の苦手な俳優だったので結局最後まで観れずじまいになってしまった。


けれど『You will Meet a Tall Dark Starnger』は私の好きな俳優がそろっていたので即買い、

昨夜さっそく観た。






舞台はロンドン、いつも金持ちのお気楽階級ばかりを登場させているとしばし非難されるウッディには珍しく、いわゆるフツーのミドル階級の生活四苦八苦を描き出している。



いや、ほんとーにねぇ、、、、、、、、、、


気持ち悪いんですよ、ロンドンのミドル階級。


しかしいったいミドル階級とは何ぞや?





とにかく登場人物の品性の低さはこの上なく階級なしなこと間違いない!!笑

そんな映画。




ナオミ・ワッツのお母さん役はブリジット・ジョーンズのお母さん役の人で、彼女がとても上手く、爆笑もの。

アントニオ・バンデラスの使い方最高!

大好きなアンソニー・ホプキンスは一瞬、ピカソか?!と思う風貌を見せながらも、さすが名優、素晴らしい。

ナオミ・ワッツもあの清楚顔にそのギリギリなキャラがイケてるし、

旦那役のジョシュ・ブローリンはアメリカン・ギャングスターでもいい味出していたように、ここでもその演技力を炸裂させていた。何より、その腹~~!!とツッこめるのがいい。



そして売れない女優役にコメディエンヌ(じゃないのかも?!)のルーシー・パンチ(←ルーシーパンチなんて名前はやっぱりお笑い系だよね?!)が笑える。

全員が、ロンドンにいるいるいる!!と叫び出すほどのキャラなのがいい。





いや、でも、ロンドンなんて関係なく、まったく滑稽で哀しくも笑えるストーリー展開と最後にガツンと腹にくるオチは、人生に迷いがあった人、現在形で迷いがありまくりの人にはとても楽しめる映画なはず。


暗い楽しみ方にはなるけれど。。。






それにしても、ウッディの、とてつもない皮肉をスクリーン上にこれでもかと繰り広げる才能はハンパないね。。。。




ところで、この映画、YOU WILL MEET A TALL DARK STRANGER、

邦題はなんだろ??と調べたら、


『恋のロンドン狂想曲』


だと。





またそのパターンかーーーーーーっっ!!




『恋するバルセロナ」はまだいいとして、


『Whatever Works』が『人生万歳!』って、もうやりすぎな感通り越して、

どーでもいい感たっぷりに思えるのは私だけ?!!


しかも”人生万歳”の後には丁寧にも、”!”、なんて付いちゃってるし。。。




そしてまた〝恋”が付くこのタイトル。

ロンドンが舞台で、”ロンドン”、

ごちゃごちゃ話が入り乱れるから、”狂想曲”、

全部足して、『恋のロンドン狂想曲』って。。。。。。。



本当に、どうでもいいのね。。。。。。



それともなにか、日本はウッディ作品に対して決まり事でもあるのでしょうか。。。





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