BFIへまたヒチコックを観に行った!
今度は『めまい』。
これこれ、このグルグル回っていくこの絵が好きなんだ。
そして出ましたキム・ノバック!
この白いコートの美しさといったらため息が出るばかり。
輝く透き通るブロンドと、キム・ノバックの顔と、黒の服に手袋、そして黒のシフォンスカーフの上で力を存分に出し切っているこの白いコートのためにだけでも、
ぜひぜひこの映画は観なければいけない。
上下グリーンの姿、
ベルトに引っかけたハンカチもだが、それ以前に彼女の胸に釘付けになってしまうこと間違いなし!
彼女が少しでも動くたびにその胸の動きが手に取るように分かる。
そのうちにまるでなんにも着ていないかのように見えてくる。
肌の露出が全くないのにこんなに官能的なんて、すごい衣装だ!
というより、彼女の胸がすごいのか。そーか。
そしてその小さなブローチの活用使いにも注目して欲しい。
父はとにかくキム・ノバックが好きだった。
グレース・ケリ―よりも、オードリー・へプバーンよりも、どの女優よりも、好きだった。
そういう父は、ダイハードのホリ―役のボニ―・べデリアが好きだったっけ。
なんか、ちょっと変わってる父だよな。
いや、もちろんボニ―・べデリアもキム・ノバックも美しいんだけどもさ、
あんまりメジャーな美しさではないよな。
そう思って二人を見比べると、あら不思議、どことなくなんとなく、共通点がある。
今さらながら、ふ~む、、、と唸る私。
このガウンがまた似合っている!
しかも、映画の設定は26歳で、今の26歳にしてみるとちょっと老け過ぎている感もあるこの役柄だったからこのシーンの彼女は幼く見えて可愛かった。
しかし今日、何とこの時の彼女は実際には25歳だったと知って心底驚いた。
やっぱり今の25歳が幼すぎるのかな?
そして何がもっとすごいかというと、とにかくこのヘアスタイル。
すごいな。
デートで女がこの髪型してきたら、話なんてそっちのけでジッと見ちゃうな。
いったい、何をどうしたら、こういう髪型を思いつくのだろう。。。
ところで映画の筋にはもちろん関係があるこのヘアスタイル、
でもそれだったらそれで、この作りは違うよな!と突っ込みを入れながらも、
それでもこの髪型の強烈さがモノを言う映画に仕上がっているところなどは、
ヒッチコック映像のこだわりの極致だと思う。
私が好きな、ヒッチコック緑。
ヒッチコック赤。
ひっちこっく、すごいな~。
そのままだな~。
そして後ろにいるジェームズ・スチュアートのセーターがぱっつんぱっつんで、ズボンはウエストがかなり上で、とても面白い。
こうして見ると、イギリス的なものとアメリカ的なものが混ざり合っていて、独特な雰囲気の絵を作り上げているんだと思う。
ひっちこっくさん、もしかしてもしかすると、もうすぐ私はあなたの生まれた街へお引っ越しするかもなのよ、
わざわざそこに引っ越すんじゃなないのよ、
たまたま、なのよ、
そうなったら、もう運命を感じるしかないと思うな。
ヒッチコックをまだ訳が分からない赤子の時から見せられ続けた運命。
刷り込みか?
BFIはスナックを食べながら、なんて雰囲気ではないので、
コーヒーが映画鑑賞のお伴になった。
なんてったって、上映終了後にパチパチと拍手があるくらいなんだ、
ぼりぼりぼりぼりぱりぱりぱりぱり、
ポップコーンなんてとんでもないっぽいのだ。
天気がいいし、気持ちがいいし、
これからヒッチコック映画観るし、、と思ったら、
なんだかジワジワ気持ちがしてきた。
いつも見ていたのは男一人がグルグルバージョンだったけど、
これは女もグルグルしている。 見えるだろうか?
こんな会場。
前回、映画『フリンジ―』の上映終了後になかなか観客が立ち上がらないのでなんだなんだと思っていると、ニックが質疑応答みたいなのがあるよと言った。
そんなことをなんにも知らなかった私は、そういえば、観客はなにかの用紙を持って書き込んだりしていると思ったわ、、と、会場を出ようかどうしようか周りをチラチラ見ていたが
自由に途中退場も出来るみたいだったので、じゃ、どんなんかちょっと見てみようと座り続けたら、
なんと『フリンジ―』出演者の俳優2人がステージに上がってきた。
ホストが2人の横に座ってのインタビューが始まり、
お~~~!! まるで”インサイド・ザ・アクターズ・スタジオ”みたいだわ~!!
と思って楽しく聞いていたが、
質疑応答の時になると、とんでもない大馬鹿野郎が手を挙げてぺらぺら下らないことを言いだし、
聞いていると腹が立ってきた。
大体、2人のヒッチ映画に出ていた往年の俳優に向かって、
「まずは、おめでとう。 思っていたより良い映画でびっくりしました。なかなか楽しめましたよ。ところでなんでアカデミー賞をヒッチは獲れなかったのでしょうね、アカデミーからは嫌われていたのは確かだとは思うのですが、その辺の事情はどうですかね?」
などとクソ面白くもないことを平然と言ってのける若者って、いったい本当にいたんだね?!!的驚きであった。
まずは、おめでとう??
お前はなにものなんだ?!
何サマなんだ?!!
もし私が彼の後ろに座っていたのなら、
まさか頭を後ろからはたかなくても、
「うるさいんだよ、このタコ! ばーか、黙れ!!」ぐらいは言ったかもしれない。
もちろん、ワザと聞こえるささやき声で。
その後もまた別の人のお馬鹿な質問で、だんだんとイラつきを隠せなくなりだしたホストが言った、
「Next question is the last one, so it had better be a good one.」
私はそっと立ち上がって会場を出ていった。
ほんとうに、なんだろう?
私、やっぱり自称〝アーティーな人”ってキライだわ。。。と、改めて思った出来事だった。
今回は6時からの回で、まだ最終が残っているからさっさと会場を出たのだけど、
まさか最終上映の後には質疑応答とかあったのではあるまいな?
だって、キム・ノバック、なんと実はまだ健在って、
今日のついさっき、初めて知ったから、もうびっくり仰天!
だから、まさか、『めまい』上映終了後にキム・ノバックが現れていたなんてことがあってたまるか!!と思っているワケだ。
まさか、ね。
しかしいまはまだ79歳というし、あり得ない話でもない。
前回のフリンジ―なんて、私が初めて訳も分からない幼い時に見せられたのはリバイバルだったと完全に思っていたけれど、実はリアルタイムで見ていたらしいことに初めて気が付き、
ヒッチコックをいくらそのキャリアの終わりの方の映画とはいえリアルタイムで観ていたなんて、
なんか、いきなり自分が年っぽく思えて悲しみがふつふつと沸いたのだった。
2人の俳優がステージに上がってヒッチの想い出話しを語るのを聞くのは、実に不思議な感覚であった。
ヒッチコック映画なんて昔の昔、大昔、、、では実はないのだね。
今ではこんなに崇められてもいる巨匠だけれど。
が、それにしても。。。
ポップコーンくらい映画見ながらポリポリ食べてもいいんじゃないかね?
映画だからさ。
おまけ写真。
帰りのバス待ちで空に響く叫び声で振り向いたらあそこからだった。
めまい。。。。。。。。。
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