その前の夜にニックが遅くまで仕事をしていたので私達は少し遅めのスタートにしようと、
ヒューとクレア2人だけでオランジェリー美術館へ行ってもらうことにした。
それで外での待ち合わせにしたニック。
そんなこといっても、きっとあの二人の事だから、絶対ゆっくりなんて美術館の中にいなくてすぐ出てきちゃうよ、と私がニックに散々言っていたように、
こうして待ち合わせ場所に近づくと案の定、
彼らがもう外にいるのが見えた。
やっぱり。。。。。。。
なんだかもう待ちくたびれた様子で申し訳ない。
チュイルリー公園を通って散歩することにした。
子供たちが枯葉を一か所に山積みにする遊びをしてるんだけれど、
とんでもなく真剣で、見ていて面白かった。
走っていって、パ―――ンと蹴散らしたらどうなるかな?
とか、
私とニックもいきなり横に彼は山積みにし始めたらどういう反応するかな?
とか、
そんな想像をしてしまうほど、子供たちはこの遊びに夢中だった。
また後ろからのショット。。。
だってヒューとクレアは大の写真嫌いだからさ。。。
こうしてコソコソ撮ってるの。
頭にハトがいて、
あ~~~れェ~~~~~!☆!★!☆!的な図。
最終日も快晴で、良かった。
クレアはこの旅行中に全く眠れず、最悪のコンディションの中での4日間の観光だったと思う。
見ているこっちも辛くなる状態だった。
それもみんなヒューのせいだ!!
なんと、彼はよりにもよって、メトロの真上のホテルをとってしまったのだった!!
事態はこう。
旅行前、ヒューはネットでホテル探しをしていて、私もニックも一緒にそれぞれのPCで探すのを手伝っていた。途中クレアから電話が来たりして状況を説明したりの、私としては結構楽しい時間なのだった。
するとその夜何度目かの電話の最後にクレアが、
「遅いしもう寝なきゃね。その前に私もヒューの所に行って、ちょっとネットで見てみるわね、おやすみ」
と言うから、
ニックが「僕が探すからそれまでは予約しないでね、僕も探してるから、話し合ってから決めてよ」
と言って、電話を切った。
数時間後、ニックと私は良いところを見つけ、ニックはホッとしていたけれど、私はヒューの性格を知っている。
ホッと出来ない。
「ニック、寝る前に、メール入れておいた方がいいよ、ホテルの詳細も一緒に」と言うと、
でももう2時だから、こんな時間にメール入れたら怒られるからさ、というニック。
「いや、でも、場合が場合だからさ、メールした方がいいよ、きっとヒューの性格じゃ、いらついて朝早くに予約しちゃうから。」と言うと、
でもちゃんと言っておいたから、勝手に予約しないでって。とニックが言うから、
「いーや。 ヒューの性格じゃ、朝どころかもう予約しちゃったかもよ」と私。
いやいやいや、、、と打ち消しながら、ニックはベッドにもぐりこみ、私もそのまま眠った。
そして次の日。。。
クレアから電話が来た。
なんと、やはり、ヒューが勝手に予約してしまった、と言うのだ。
聞くと、なかなか高く、大して良い所でもないホテル、しかも私達のパリの部屋から遠い。
ニックが慌てて、キャンセルは?と聞くと、それは100ポンドほど安い変わりに決してキャンセルは出来ない設定のものだった。
多分、数時間ネットで検索しながら、最後は頭に血が上ったんだろう、
さっさと予約済ませてこの件はもう終わりにしたいと思ったのだろう、
ひと眠りして朝起きると、
そのまま予約ボタンを押してしまったのだと想像できるヒュー。
あぁぁ。。。。。。。
なんてもったいない。。。。。。。。
何百ポンドも節約できたのに。。。。。
さすがのクレアもあまりの怒りで1日中口を利かなかったという。
しかしここで出た、ヒューの一言、
「ま、仕方ないさ、やってしまったからね、後は考えずに楽しむことだけだよ!」。
相変わらずと言うか、なんというか。。。
クレアも夜になるとなんとか怒りが収まり、再び電話してきた時には、
「まったく、仕方ないわよね、でも、まぁ、変な所じゃないから。」と言っていて、
いえ、変な所ですよ、しかもぼったくりのように高いですよ、とは言えず、
そうですね、と返しておいた。
勝手に自分への相談なしに事を運んだ夫に対して一日怒ったんだから、ここで私が蒸し返すこともないし、、、と思っていると、
「ニックが可哀想だわ!! あんなに時間を割いてくれて、多分優しいニックの事だから、眠る時間も割いて色々探してくれたと思うのに、それを全部無駄にするなんて、本当にひどいわよ! そんなことは父親として良くないわよね! あぁなんて可哀想なニック。。。本当に申し訳なく思っているのよ。。。でも、ニックのその優しさはヒューも私もとてもありがたく思っていることを忘れないでちょうだいね!」
とクレア。
いや~~~~~~。。。。。。。。
そこ??
そこですか???
そしてパリで会って最初の夜の次の日、
クレアがものすごく疲れた顔をしているから、どうしたのか聞くと、
それこそ一睡もできなかったという。
そりゃ~そうだろう、ただでさえ深く眠れないクレアなのに、泊まっているホテルは大通りに面しているんだから、いくら2重窓とはいえ、うるさいだろう、、、と思っていると、
「メトロが真上を走っていて、2分ごとにガタゴトするの。しかも人がずっと出入りしてるから、ものすごい音で、、、。」とクレアが言った。
メトロが真上~~~~~っ?!!!!!!
ヒューよ、今度こそはやっちまったな☆と思った。
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