2011年9月28日水曜日

パリとロンドンは近くてとても遠い


パリで借りている部屋はともかく、

その建物の階段がとにかくすごかった。

タイルと木で出来た、時代は多分1600年位のもので、それが毎週2回ほどくるクリーナーによって、ツヤツヤのピッカピカに磨きあげられている。


一度クリーナーが階段の手すりの金色の真鍮飾りを力を込めて磨いているのに出くわして、びっくりした。


大体、イギリスに慣れていると、あんなにしっかり仕事をするクリーナーの存在自体が珍しいから、

私の驚きの大きさといったらなかった。


すごく高いお金払っているのかな?

1600年代だから、政府に指定されて厳しい指示が出ているとか?

いずれにせよ、ロンドンの私達のフラットの階段は、いつ掃除したかも不明なような汚ないカーペットが敷かれているだけだから、とても羨ましい。

こんなお菓子達を見るのももうあと少し。。。
さようならさようなら、、、と呟く。。。

滞在中に飲んだ、1ヶ月滞在にしては少なすぎるワイン達。



そしてまたタルトタタン!!


エクレア!!



最後のバスティーユ市場!!





市場の中の、お気に入りだった果物屋さん。




そしてお魚屋さんロレンツォ。






チーズ屋さん。

美味しいヤギのチーズが1ユーロほどで買えた。


そしてこの日が初めての大道芸人。

このオルゴールを右手でグルグル回しながら左手で振りを付け、朗々と歌っていたその様子に釘付け!


すごく可愛いオルゴール!!
後ろの、本のようなものに穴があいていて、それをこの箱に入れる。

これだけの数だけ曲があり、そのなかでも私のお気に入り、『La Complainte de la Butte』を、5ユーロでリクエストしちゃった!



話をすると、彼はコメディアンで、普段は舞台が主で、友達とペアを組んで色々な活動しているそうだが、今はその彼が不在だということで、今日はこの市場に来たという。

それを聞いて、やっぱりなーと思った。

お金欲しいみたいな感じでは全くないし、歌も動きも綺麗だし!


とても気持ちを込めて歌ってくれたので、私にはすごく良い思い出となった。




さよーなら、バスティーユよ!!

また会うのはいつの時か。。。



感傷的になったので、腹ごしらえをすることに決めた。

ということで、部屋から近い、『Cafe des Musee』に。

日本人に大人気だとか言うし、ってことは、へヴィなクリームやバター系の食べ物ではないだろう、、と思い、調べたらなかなか良さそう。



隣の人が食べていた物をニックもオーダー。

チキンの煮込み。

味がしっかり絡んで、重くなくて、玉ねぎも甘~~い。

脂がないのにあんなに柔らかい鶏肉は初めて食べた。


これは私が頼んだ野菜のポトフ。
とても美味しかった!!

それぞれの野菜の味がしっかりして、柔らかいのにグニグニしていず、それぞれの野菜がどれもちょうど良い固さ、というところで出来上がっていた。

これじゃ、パリの贅沢な食事に慣れたちょっとお疲れ気味の胃にはぴったりで、日本人のお客さんが多いのも頷ける味。

ニックにも食べさせたら、

「うん、美味しいね、、、、、それで肉が入っていたらね。。。」

と、さすが肉食ニックのお言葉、でもじゃあもうあげないからね、と私は答えた。

するとニック、

「ミキは本当にそれでいいの?」

と。

おまえ~、野菜のスゴサさ、まだ知らないな~~~っ!!



リッツの前を通ると、すごい人だかりがしていて、なになに??と私達も野次馬になって近寄った。

すると、一台の車の周りにパパラッチがたくさん、レポーターやらカメラマンやらがたくさんいる。

だれだれ?と見ながら、早速カメラを取り出すと、案の定、カメラは動かず。

その内に中から女性が出てきた。

知らんわ。。。誰やねん。。。???

すると一斉にパチパチパチパチ☆★☆★☆ものすごいフラッシュの嵐。

その面白い光景を撮ろうとするけれど、まだブルブル震えまくっているカメラ。


ぎゃ~~~~~~☆!! これじゃ写真撮れんわ~~~っ!!!

焦りまくり、カメラをいじくりまわしたがムリ。せっかくのショットをあっさり逃した。

この、役立たずのカメラめ!!と怒りながら、それにしても誰だったの?とニックと言い合い、隣にいた男の人に聞いてみた。

すると、

「シャントゥールの、シエラだよ」 。


ふ~~~~ん、知らんわ~。。。。

。。。。。。。。。。。



えっ? シエラ? アメリカ人の??

と聞くと、そうだと言う。


あのシエラ??!


そーか~~~~~。。。

ここ数年、シエラの顔なんて追っていないから、現物見ても全く分からんかった~~。。

しかし、フランス語で歌手はシャントゥールなんだけれど、フランス語に疎い私には、シャントゥールと聞いてもなんだかシャンソン歌手のようで、ヒップホップシンガーのイメージが全くしないから、シエラと聞いても全然分からなかった。
















そしてお次はどこに行ったかというと、「とらや」。


日本でも行ったことなかったのに!

長年の京都生活でも行かなかったのに!!

来ちゃったよ、とらや~~~!! とテンション高く入店。


餡の中にキルシュ付になったダークチェリーが入り、それをチョコで包んだこのトリュフが美味しかった。

それにしても、、、。


こういう綺麗な器に出されて飲むアイスコーヒーはまた格別だわ、さすが日本だわ、と感動。



そして店員さんが2名、日本の女性の方でいたけれど、まぁそのお顔と接待の無表情と冷たさといったら!!


日本、懐かし~~~~~~!!!

であった。

そして店内の静まり返った様子といい、2階にある、驚くべき清潔感漂うトイレといったら、

日本、素晴らし~~~~~!!!

であった。


イチジクの羊羹。

これが、

”私ってば調子に乗ってオーダーしたけれど、やっぱりしなければ良かったなぁ、、

でも、しなかった後悔よりいいか、、、”

という羊羹の味だった。

昔から、とらやの羊羹のファンではない私、やっぱりファンになれなかったわ。。。☆


パパの友達の野中さんの、出来たて羊羹が食べたいなぁ。。。

そういえば、野中さんの餡子なんてもう何年も食べてないな。。。
チュイルリー公園、再び。


「もう出ていってくださ~~~い」時間で、たくさんのガードマン達が現れて、散歩客は追い出される。




何と明日から、パリはファッション・ウィークに入るという。

ファッションにものすごく疎い私は全く知らなかったけれど。。。



ジャンヌ・ダルク。



夕日。

また一日が終わる。

帰り道に見かけたホテルの無茶苦茶可愛い看板。


そして夕食時間、

もちろん市場で買った鯛!

ニックは最後の最後になって前掛け付き。


このキッチンともお別れ。

小さいキッチンだけど、とてもパワフルなコンロがあって、使いやすかった。


そして、私の大好物、エビのパスタ!!

こんなに美味しいエビは日本でも食べなかった。

バターはエシレ。

もうあと一日半のために、大きなエシレは買いたくないね~と言っていたその時に、市場でグラム売りしてくれるというから喜んで購入。

そしてこれはとうとう最後の日。

ラデュレで朝ごはんメニューのフレンチトースト、

私が一番好きなフランス語、パン・ぺルデュ。

美味しいというかなりの評判にツラレテ初めて食べたけれど、、、、、、


う~~~~~~~~~~~ん。。。。。。。。

ニックが作る方が旨いな。。。

京都にある、リカに連れられていったカフェの方が旨い。。。


しかし結局は味なんて好みで人それぞれ、トライしてなんぼであるから、とても満足な私であった。


逆にニックは評判でも何でもない朝ごはんメニュー17ユーロにして、

そこは違うでしょ、、、と私に突っ込まれ、結局は食べてガッカリしていた。

なんだと思ったの?と聞くと、

「たくさんのパンが、それこそガーーーッと出てくるかと思ったんだ」。

そんなわきゃーないわな。


そうしてこんな紙が配られた。

なになに、、、

と思ってみると、評価欄には”素晴らしい”、”良い”、”まぁまぁ”、の3つ。

さすが、フランスというか、ラデュレというか、、、、、、。

プティ・ロワイヤルへ。



住み心地がなんて良さそうなの!





階段が素晴らしい。


ルノワールの彫刻はルノワールの絵にそっくり。



Berthe Morisot、モリソー。


モネ。




Johan Barthold Jongkind ヨハン?

モネはここから学んだのかしら??と説明書きを見ると、やはり若いモネと交流があったとある。


誰だ?

ニックが言うにはこれも上と同じくヨハンさん。

とにかくオランダちっくな絵が好きな私とニック。

いつか気に入った無名の小作品を見つけ出すのが夢。



ピーターパン?
妖精?

無邪気さの中の残酷さがチラ見えるこの顔!!

ちょっと恐い~☆


うわっ☆

またまた恐い顔が。。。

タイトルは『中国人』というこの像、

ものすごく強烈な印象だった。


そして思いがけず、ギマール作品!!

彼が実際に使っていた、自作の家具達。

なんて素晴らしいの!!!!!
私もあの中で暮らしたい。。。


Pieter Claesz。
いまだに何て読むのか分からない名前。


レモンが素晴らしい。




そして生け花風のお花発見。

日本を感じた。





中にあるカフェでお茶を飲んだ。

ここで小腹が空いた私はサラダをオーダーして、その美味しさにビックリ☆

サイズがなかなか大きいのも、ドレッシングはバルサミコなのも、大根を茹でたようなのが入っていたのも、

全部気に入った。

しかも美術館内のカフェにしては値段も5ポンドと安いのもビックリ☆

この美術館の近くには色々ないし、大通りでわりかしウルサイから、もしこの辺でゆっくりしたいね~という時はカフェ使いだけでもありな場所だと思う。

でもこうい、う美術館が無料でいいのかしらん、、、と心配になる癖のある私。

もちろん高いのは困るんだけれど、

でも、たとえば1ポンドでもとるとか、いいんじゃないのかなぁと思うのだけれど。

スタッフもものすごく多くて館内も綺麗に整えられていて、その上、、、

カフェで使われているカトラリーは透明プラスチック製のしっかりした作りの大きなものが、しっとりした厚い紙の上質なナプキンに包まれて出てくるし、

バルサミコドレッシングは別ボトルで付いてくるし、

そういうのを見ていると、大丈夫かな~と心配になってしまう。




今日はここだけの予定だったから、ゆったり気分で最終日が過ごせて良かったね~とニックに言うと、

まだ終わってないよ~!!とニック。

パリ最後の日にセンチメンタルなのは私だけではないのね、、と思って嬉しかった。


ガレ。



ガレガレ。







ガレガレガレ。



サミュエル・ジャクソン。



最後の夜ごはんに感動中のニック。



トウトウキテシマッタ、パリを去る日の朝。

再生中のニック。
私は一足先に起きて最後の掃除。


小さいけれどお世話になったキッチン。
毎日楽しんでブランチとディナーの用意をさせてもらった。

感謝!

最後のブランチでついさっき買ったタルトタタンに真剣なニック。

そしてハイ、もうロンドンです。

既にフラットにいます。

。。。。。。。。。。。


飛行機に乗らないでい言ってなんて楽チンなんだーーーー!!

あぁ、それにしても、

ロンドンとパリってなんて近いの。。。

なのになんて遠くかんじるの。。。

今日からはまたロンドン生活、今日からはまたロンドン生活、と唱えながら、パリから持ってきたタルトタタンをジャジャ~~~ンと出して1人喜ぶ私。

もちろんニックにもあげるよ~と、心優しい私。


でも覚えておいてね、

ニックは自分の分は向こうを出る前に食べちゃったんだからね、

これは私のなんだからね、

それを分けてあげるんだからね、

と、とってもセコい私。

それにしても、2時間ちょっとの距離なのに、もう明日からはこんな美味しいタルトは食べれないんだな~と半分のタルトタタンを一口食べる度に哀しさが募った。
















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