2月に切れるビザ更新に必要なテストを受けるために出かけた。
場所はキングズクロス。
試験内容は6分間の面接だけ。
面接も終わり、直後にすぐにパスしたと伝えられてホッとしたので天気もいいしと散歩に行くことにした。
それにしても6分という面接。
実際はそれよりももっと長かったのだけれど、それでも80ポンド。
それを聞いた時はえらくたまげて、
えっっっ!! はちじゅう!!???
と叫んだ私だったが、
しかもそれはニックによると今月になってハネあがり、95ポンドになったという。
12月に申し込んでおいて良かったことだよ。。。としみじみ。
私がこの日最後の受験者ということで、スタッフは皆帰り支度を慌ただしくしながらの雰囲気の中で自分の番をじっと待っていたのだが、
訊いてみるとスタッフはマンチェスターにあるオフィスから来ていてこの日のために朝早くにロンドンまで出向き、この後またとんぼ返りでマンチェスターに戻っていくという。
しかも毎日のようにイギリス全土でこの試験を行うために出かけているというからすごく忙しそうな仕事だ。
私がビルから出てニックと落ち合い、さぁ歩こうかという時にちょうどスタッフが出てきて、スタッフのリズという女性とそんな話をしていると、
タクシーを捕まえた別のスタッフに呼ばれてあたふたと去っていった。
そんな様子を見ていたら、あぁ、、、だから80ポンドね、、、となんか納得。
本当に大変そうな仕事だった。
ところで試験官が昔の友達の知り合いと試験中に分かり、
世界は狭い、、と思った次第。
ほんと、気を付けようね、私。。。
夕方、ずっとサイフに入れ たままになっている無料の券を使いたいね、、ということで、お気に入りの「カフェ・ルージュ」でちょっと早い夕食。
スーパーのテスコと協賛しているお店の一つがカフェ・ルージュなので、テスコのポイントが貯まってチケット換券出来る時にはいつも迷わずカフェ・ルージュの券にしている。
今回のお店はトッテナムの支店にしたけれど、トッテナムという場所にありながら、なかなか落ち着いた店内だったし時間がちょっとずれていたせいか運よく窓際に座れてゆっくり出来た。
オーダーは相変わらずのダック・コンフィ、付け合わせのマッシュは牛乳を避けるためにフライにしてもらった。
このダックコンフィ、店舗によっていつもコンフィ加減が違う。
ここのはちと、コンフィが甘く、脂がのり過ぎてカリカリ感が若干少なめだったものの、
やっぱり鴨好きだね、私、、、と思いつつ、パクパク食べちゃった。
フライもフレンチフライだし、カリカリで美味しい。
イギリスのフィッシュ&チップスのポテトよりもずっと好きだな。
、、、とゆーか、フィッシュ&チップスはもともと昔の食に困窮していた時代の食べ物で、労働者のために腹もち良くするためになるべく油っぽくしたようなものなのだから、別もんだよな。
あの、衣の、少しばかり歯にまとわりつくような感じがするのもたまには好きだけど、やっぱりカリカリのフレンチフライにはかなわないな~。
そうして帰りは早めにして、その代わりバスでゆっくりしようと乗り込んだのだが。。。
私はいつもバスに乗る度に車掌さんに「ハイ!」とか「はろ~!」とか言って挨拶している。
ただ、オイスターを車掌の席の横に備え付けてある機械に当てている間に何となく手持無沙汰だから、、ということもあるし、無言でその人の車に入っていくようでそれが苦手ということもあるのだけれど、
その時に車掌さんが見せる反応は実にさまざま。
気持ち良く「ハーイ!」と返してくれる人もいれば、
びっくり驚き顔でこっちをじっと見返す人、
面倒くさそうにハイと言う人もいれば無言の人、
嬉しそうに、「お!、そうだね、ハイ!だよね!」という人もいるし、
このアジア人、頭にキャベツでも出てきてんか??的な顔で眉間にシワ寄せる人もいる。
が、
この夜、この車掌さんの反応がちょっと珍しいものだった。
はろ~!と私が言うと、何故か体を小刻みに揺らしてまるで何かに動揺したように前を向いてしまったのだ。
なんじゃ、こいつ??
と思いつつ、席に着き、出発してから約20分経過。場所はエンジェルの駅近く。
私にとっては前の電光板をきょろきょろ眺めながら、私の駅まで果たして辿り着いてくれるかの心配が増す時間でもある。
というのも、ロンドンバスの状況は以前よりグンと良くなったとはいえ、いきなり降ろされ、別のバスを待たなければならないことがあるのだが、それが私が乗るバス19番に限って言えば、エンジェルを過ぎた辺りなのである。
すると、車内放送。乗客の間でざわめきが起こる。
事故が起こったために迂回するというのだ。
そのため、乗車時間が少し伸びることになるのが困る人達はそこで降りて行った。
私達はそのバスから降ろされないと分かって一安心、少しぐらい余計に時間がかかっても別のバス待ちをするよりはいいか、、という気持ちで降りなかった。
そしていつもとは別の道を行くこと3分、すぐにまたバスが動かなくなった。
あぁ、なんだ、信号待ちか。。。と思って時間が過ぎること10分。
そうして15分。。。
なんだなんだ、どうしたんだ??
2階から窓の外を見ると、横を過ぎる通行人がモノっすごく怒った形相でこっちのバスを睨んで行く。
なんで?
どうして??
それにしても、今日はすごい人だね、このバスも迂回したのに全く動かないし、周りも全く動いていないし、事故が凄過ぎて道が全然片付かないのかね??
すると、今度は黄色いウィンドブレーカーを着た人がバスに寄ってきて、私達の乗っているバスのドライバーに一生懸命手を振りまわしながらなにかに怒って怒鳴っている。
その間もどんどんどんどん通り過ぎる人達が増えて行って、しかも皆が皆、そろってこっちのバスを睨んでいく。
ねーねー、ニック、何かみんな怒っているよ。。。と気の長い私もしびれを切らした。
周りの乗客もとうとう降りることを決意したらしく、どんどん下に降りて行っている。
もう30分以上経つし、(←どんなに私達はヒマなんだ?)
私達もようやく降りることにした。
やっとバスから出ると、なんとそこには何台ものバスが私達のバスの後ろに延々と続いていたのだった。
迂回したが、その道は左折出来ないと知った私達のバスドライバー、運転を放棄して何もせずにただドライバー席に座っていただけだったのだった。
大渋滞を起こしていたのはなんと私達のバスであって、事故のせいなんかじゃなかったのである。。。
右折もしない、左折もしない、前にも進まないバスが、あんまり広いとは言えない道でデ~~~ンと前に居座ったまま、やはり事故のせいかと延々と動きを待っていた後方のバス達。。。
しかしこれはおかしいぞと思い、どんどんと降りていったそれらのバスの乗客がさっきから私達のバスを睨みながら通り過ぎて行った人達なんであった。。。
してみると、さっきの黄色いウィンドブレーカーは後方の一つのバスの運転手。。。
怒っていたのもうなづける。。。
ロンドン、気違い多いな、、、なんて思っていてごめんなさい、
おかしいのはわしたちのバスの運転手でした。。。
いや、しかし、すごいよロンドン、
こんなこと、日本の街で起こったら、問題になっちゃうよ。。。
歩き出しながら振り返って、まだそのままふんぞり返って座席に着いたままの私達のバスの運転手を見ると、
なにか? なにか問題でも??
的な表情でケンカ売って来そうな顔がこっちを見つめ返していた。
うわっ☆ やっぱりこの人乗車時に挨拶した時、おかしそうだったけど、おかしかったんだわ!!と思い、こっちも彼を見ていたら、なんだか笑いが込み上げてきたのだった。
そんな、笑えちゃうくらいな人材に出くわすロンドン、時間に追われていない身分の私には、
人間も国も、こうじゃなきゃいけないのかもね、、、と思えた事件だったのだった。
しかし、そうしてやっとこさで帰るとすでに時間は経ちまくっていて、
計2時間30分という、なんとももったいない時間が流れていってしまっていたのだった。
いや~、いくらヒマな私とはいえ、
今回は疲れたわ。。。。。。。。。
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