2013年6月2日日曜日

ピカソ美術館



ニックとニックの家族はピカソが好きらしい。


必ず、どこでもいつでも、「ピカソ展がある!」と、興奮する。


そしていつもニック母は言うのだ、「でも、ピカソはあんまり良い人ではなかったのよね。。。」と。



なぜかと聞くと、ピカソの女性遍歴が気になるらしい。


ニック母は、ピカソに限らず、ゴーギャンでもモネでも、とにかく彼らの女性&妻との関係がとっても気になるらしい。



それでもゴーギャンに比べたらピカソの絵の方が気に入っているということもあり、ピカソの女性に対する扱いは、まあ、一応は大目に見ているということらしい。




彼女が真剣にそう言う様子はなんだか可愛くて、つい笑ってしまいそうになるのだが、

しかし笑ったらイカン!!と自分を戒めて、それを頷いて聞いている私だったりする。



その彼女がピカソの絵を見て下すピカソ評はなんと、



「He is so clever!!」







クレバー、、、って、、、、





ちょっと違うと思いますがな。。。。と思うのだけどな。





とにもかくにも、



今回のこのバルセロナ旅行、やはり一番最初のトピックがピカソ美術館だった。


ニックが、


「いつ行く? バルセロナに着いたら、すぐに行こうよ!!」


と熱心なところへ、


「まずは、サグラダファミリアね、ガウディね、時間が余ったらピカソね」


と私。



するとニック、


「日曜日だったらタダだよ!! 絶対行こうよ!!」とますます熱心。



は?? 日曜日のタダ美術館???


あなたね、何言っているか、分かっているの??



と私は言うが、



「朝一だったら大丈夫!! 泊まっているところから歩いて5分くらいだし、簡単簡単!!」と、ニックは譲らない。



いいよ、行かなくても、ピカソはまたで、、、とつれなくすると、


「そうだよね、ミキはピカソが好きじゃないもんね」とニック。



は〜〜〜〜〜っっ???



なにそれ??


聞き捨てならない発言をなさいますな、おぬし!!


「だって、いつでもミキは、ピカソ美術館に行こうと提案すると、すぐにウンて言わないもん!!」とニック。




腹が立ったがまあいいや、分かった、行こうじゃないか。


日曜ね、タダね、朝一ね。


分かった、行こう。



ところで朝一って何時?と聞くと、


「オープンは10時からだから、歩いて10分とみても、結構朝はゆっくり出来るよ、心配しないで!」とニック。










そうして、ピカソ美術館に着いてみると、



ハイ、ご覧の通り〜!!




どーだ!  ニック、ピカソの威力だ、分かったか!!!





唖然とするニック、「何コレ、信じられない。。。いいよ、もう今回は諦めた。。。」と。




早っっっっっっ!!!




早すぎるだろその決断!!!



せっかく来たんだから、いいじゃない、ちょっと並んでみようとこんな状況を知っていた私は気分もゆったり。



大体ね、甘く見たらダメだよ、ピカソ様だよ。タダ日だよ。



大体ね、パリで行ったロダン美術館の日曜日、記憶にございませんか??!













待っている間にこんなのを見てしまったら、見たくなっちゃうよね。



Yo Picassoは、



「よっ! ピカソ!!」


じゃなく、


「I ・Picasso」、「私はピカソ」というタイトルらしい。



彼が自身で言うなら、


「私はピカソ(サマ)だ!!!」ってとこだな。










やることもないので、上でも見て。。。。。







 狭い道にはぎっしりの人人人。


しかしそうはいっても、タダなのでチケットを購入する時間が省かれているから、列の進み具合はわりかし早い。



よーし、ここまできたら、必ず入るぞ!!と私は気持ちも熱くなっていたのだが、



ニックは「また今度、、」と言い出す始末。




ちょっと!! ピカソファンはあなたではなかったかしら??!



するとニック、



「ミキは最初からこうだと知っていたんだ。だから無理矢理こうして並んで嫌がらせしてるんでしょ!」と。



なんて憎たらしいんだ!!!!!



腹立つぞ!!!!!


しかしなぜか今回はこのバルセロナの太陽のせいか気分も荒くならない私、



「いいじゃない、こういうのを楽しむっていうのも旅の醍醐味だと思ってさ」と、なんとも私らしくない。



いつもじゃ100%、ぶちギレてるけどな。



やはり太陽の力はすごい。



付け加えると、この美術館の道がなんとも風情があって、いたく気に入ったからだったのだ。


朝の雰囲気と、太陽と、石で囲まれた狭い通りが、いかにもスペインにいますよ、、って感じでその場にいるのが全然イヤじゃなかったのだった。



しかし、やはり次々に現れる観光客、その行列の長さにびっくりして即去っていたけれど。










結局、中の写真はとってもいいか悪いのかよく分からなかったので、一枚もない。



しかし建物もすごかったし、何より広々していて人がいっぱいでも大丈夫だったし、ピカソの若い時の絵も素晴らしく、加えて子供の時の絵も結構あって、面白かった。



やはり、天才は昔から天才だな。



ニック、連れてきてくれてありがとう!と一応言っておく。




これはすべて見終わった後に断りを入れて中庭に向かって撮らせてもらった写真。


スペインだね〜。












歴史の重さを感じた眺めだった。







パリに行く前の若いピカソもバルセロナを楽しんだに違いない。



しかしこの物価高からして、当時から高かったんだろう、パリの方が安かったんだろうと思った。



パリは今でもやりようによってはロンドンよりもバルセロナよりも格段に安く住める。


パンが旨いっていうのは最強だなと改めてそんなことを思った、


ピカソ美術館の朝だった。



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