2013年4月2日火曜日

映画『告白』





映画『We need to talk about Kevin』を観てすぐにこの映画を思い出し、録画してあったのをさっそく見始めたのだが、やっぱり映画『告白』は相当に面白い。




’’湊かなえ’’の書いた原作は、当時、書店に並ぶとすぐに目に付き、


1ページ目を開いたが最後、そのまま引きずり込まれるようにしてその世界に落ち込んだ。


書店閉店まで焦りながら、結局は上下巻とも立ち読みのまま、気が付けば読了してしまっていた。





(湊かなえさん、書店さん、ごめんなさい。日本に帰ったらその時は文庫版をぜひ買わせていただきます! あ、でもその時の本屋さんじゃないかもしれない。。。)



とにかく、そのぐらい、原作が最高にエンターテイメントで面白いにもかかわらず、


ちっとも安っぽく感じられないその文章も好みで、


だから映画化されることに決まった時は少々残念な思いもあったけれど、


やっぱり皆、あの本を面白いと思ったんだなと、嬉しかった。



そして主演が大好きな松たか子に決まって、



それじゃあ、まぁ、いいかな、、、なんて思ったのだったけど、折も折、ちょうど引っ越し準備でてんやわんやの忙しさ、そのままになっていたのだった。










それがなんと、ここイギリスのテレビで放映されたのだった。



最初、番組一覧に英語で『Confessions』とあったのを見て、別の映画とすっかり勘違いしていた私がチャンネルを合わせると、それがあの『告白』だったのだった。


嬉しい悲鳴を上げたのは言うまでもない。






とある中学校の春休み前の最後の日、終業式後の雑然としたホームルームで、担任の松たか子演じる森口悠子先生が静かに語り出した、



「わたしの娘が死にました。警察は事故死と判断しましたが、娘は事故で死んだのではなくこのクラスの生徒に殺されたのです」。







さぁ、どうです?


そんなわくわく感たっぷりの出だしの物語なんて、すごいでしょう??







とにかく、松たか子の抑えた演技が凄まじく良かった。

加えてレディオ・ヘッドの主題歌も最高。





カメラワークも音楽も、全てが良かった。



原作を読んでいても、映画も良いと言えるなんて、それは中島哲也という私が初めて聞く名前の監督の腕に他ならない。



脚本は、、、と思って見ると、



そこには中島哲也とあった。




やはり、監督と脚本同じ人がやった方がいいんだろう、、と心から思ったのだった。




それにしても、日本の映画をここロンドンで字幕付きで観れるなんていいね。

日本の映画もすごいね。






ところでこの映画、第83回アカデミー外国語映画賞の第1次選考9作品の中に入ったものの、本線ノミネート5作品には選ばれなかった、、とあるが、




それはそうだろう、


アカデミーのようなアメリカポジティブ精神からかなりかけ離れたストーリ~だと思うのだが。


この映画にはhopeなんてものは一カケラもなかったぞ。







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