2012年8月2日木曜日

シャード


SHARD=シャード



ヨーロッパで一番高いビルという。


何をいまさらこの時勢に高い建物など作るのか、全く理解できないが、


こうして完成し、もう既にロンドンの顔として君臨している。



建築中、全く高く見えないシャードを前に、「コレ、本当にヨーロッパで一番高くなるの?」と度々
ニックに尋ね、


その都度ニックは、「まだまだこれからだからね、もっと高くなるんだよ」、と答えてくれた。



それからしばらく、さ~いつ終わるのかな、どれだけ高くなるのかな、と何回も見たが、ヨーロッパで一番高くなっていっているようには全く見えなかった。



ある日の散歩中、シャードを見ながら、「あとどれくらい高くなったらヨーロッパ一番の高いビルになるんだろうね~」と無邪気にニックに話しかけたら、



「もう、とっくに工事終わったよ」。




えぇ~~~~~~~~~~っっっ!!?



終わってたの?!


工事終わったの?!



あれが、完成の姿?!



ボー然として、まじまじシャードを眺めた。



一番上のてっぺんのところ、終わってないじゃん。。。。。。。。。



「終わってないよ~~~、まだ途中だよ~~~」とニックに言うと、


「終わったから」と。




まるで、なんとゆーか、なんか見たことあるよーな、、、、


としばらく考え、あっ!!!!と分かった。



「ダイヤモンドをつかむツールがあるんだけれど、先っぽがちょうどあんな風になっていて、ブラシみたいなもので、おしりの方をプッシュすると、グニョ~ってかんじでそこが延びて出てきて、ダイヤをつかむのよ、あれ、あのツールそっくり!!」。




ニックはそんなツールなんて見たことないから不思議な顔して私を見ている。



もどかしい。。。。。。。。






しかしそれにしても、何回見ても、まったくもって、意味不明な建物だ。


シャードというのはあだ名で、その形がまるでガラスのものを割った時に出来る、カケラのよう、そのガラスのカケラを英語でシャードというから、と。



ガラスのカケラ、、なんていう繊細な感じの建物にはまったく見えない。

ダイヤつかむ、ブラシだって!!





ニック父にも、シャードが高く見えないと言うと、

いや、高く見えなくても、本当に高いんだよ、と。



でもニック父よ、高く見えないのに本当は高いなんて、高い意味がないじゃあないか。。。


この話題を引っ張って結構長いので、もうそろそろ止めようと思い、シャードのことは隅に置いた。





そしてつい先日。


バラマーケットを散策していると、3人の女の子たちとすれ違った。


すると横を通り過ぎるちょうどその時、



「シャードって高い建物に全く見えないじゃない?」


と言っているのがかなりハッキリ聞こえた!!!!!!!



やっぱり~~~~~!!!と思って嬉しくなって、


ニックに向かって、「ね?ね? 他にもそう思っている人がいるでしょ?」と喜び勇んで言ったら、


「何が?」。




かくして私はまたシャードを隅から引っ張りだすことになった。




いつか、




「シャードってあんまり高く見えないよね」、




と言う人に出会えることを期待している。






これがブラシ





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