2013年8月19日月曜日

スコットランドヤード

夏のテムズ



ギターの先生トニーとロンドン散策している時にふと、「スコットランドヤードってどこら辺にありますのん?」と小っ恥ずかしいのを隠しながら訊いてみたら近くなのが分かり、連れて行ってもらった。

着いたのはいいが、あの、看板がない。ない。ない。

恥ずかしいのを承知で言ってみた、「あの看板は?」と。


すると、不可解そうにしていたトニー、もう一度私は言ってみた、「あの、クルクル回る有名な看板、あるでしょう?」と。

するとようやく合点がいった顔で、

「あぁ、それか。もう無くなったかもしれない、だって新しくしたからね」とトニー。

え〜〜〜っ! そんなぁ。。。あれって目玉商品じゃないの?と私。


「いや、探偵もので使われていても、ここは警視庁だからね。お遊びでやってはいないからね」とトニー。


この会話中、外に立っていた警察官に凝視されているのは知っていたが、それでもジーーーーッとスコットランドヤードのビルを眺めながら、あの看板ないねぇ、、、と落胆を隠せずに言うと、その警察官が「何か問題でも?」と強化ガラスのフェンス越しに寄って来た。


トニーが「彼女が看板を見れなかったってガッカリしてるんだよ」と笑っていうと、警察官の顔は一瞬にして破顔、


「それだったら、この先を行った所にありますよ」と言った。



大喜びしてお礼を言うと、トニーとその警察官は笑いながら挨拶して私達は先へと歩いたのだった。





ポアロの友達ジャック警部の勤務先



そうして見れた看板。嬉しかった。



一緒に喜んでくれたトニーに、「さっきの警察官に対して恥ずかしいと思ったかもしれないけど、ちゃんと訊いてくれてありがとう。」とお礼を言うと、キョトンとした顔で「何が?」と彼。



いい人や〜、、、としみじみしてしまった。



思えばニックもニックの家族も皆’’恥ずかしい’’という気持ちが大きい。それで今までよく却下されてきたり無言でスルーされてきたものだから、トニーの行動がすごく嬉しかったのだった。



ギターを始めて良かった!!と心から思った。




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