2007年10月5日金曜日

彼岸花とスズラン

最高に天気のいい日。 


日差しはちょっとまだ暑いけど、風はひんやりしていてまさに秋晴れのお散歩日和、いー感じ~♪
と、てくてく川端通りを歩いてると彼岸花が目に入る。


普段は神社とか墓地の周りで見かける花だけど、こうして車がビュンビュン走ってる川端通りで頑張って咲いてるのを見ると、いつもの暗いイメージは感じない。




しかし実はこの花は全草有毒植物。

特に鱗茎という地下茎にアルカロイドを多く含み、誤まって食べたりしたら、下痢、嘔吐、ひどければ中枢神経の麻痺を起こして死に至る。 こわっ★



この花がお寺さんなんかに多いのは、ネズミや虫がそれを嫌って近寄らないようにと意図して植える場合が多いためらしい。



子供の時はこの彼岸花と、やはり同じ毒性を持つスズランで遊ばないようにときつーく言われていた。


遊んだのがバレたら、怒られた。

どちらも一人ママゴトのから揚げを作るのに、ものすごく重要な花だったから、哀しかった。

だから、食べたら、の話だってゆーのに。


私が花を根こそぎもぎ取ってむしゃむしゃ食べる遊びでもしてると思ってたのかね。




この毒は長時間水にさらせば抜くことが可能で、でん粉が多いため、非常食とされたこともあるらしい。

でも、毒抜きが不十分だったり、食べた毒が少しずつ体内に蓄積されたりで中毒を起こすケースが頻発した。(やはり、そこまで食べ物なかったか日本!て感じ。)





そーいえば、島田荘司さんの御手洗潔シリーズの短編に、スズランの毒を扱った事件があった。



ミステリを読む時、文章から手がかりを拾い集めながら、事件の真相を探ろうとして読み進んでいくのがミステリファンの醍醐味で、

それがあるから”よーし、読んでやる!”みたいな少々構えた気持ちになるのだけれど、

島田荘司さんのものは私には絶対無理と分かっているのでいつも最初から気楽に読んでいる。



けれど、その短編にスズランという言葉が出てきた途端、真っ先に毒を連想したおかげで初めて島田荘司さんの書いた事件を推理する事が出来た。


恐らく、最初で最後の一編だと思う。


小さい頃のスズランにまつわる悲しい思い出が返上できる程、とても嬉しかった。


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