2011年9月12日月曜日

パリで鯛を買う

日曜日なので、バスティーユ市場へ出かけた。
雨なのに、人がいっぱい。




今回の目的は、魚。


先週は日本以来の大量の魚を目の前に緊張し、買うにはいたらなかったので、



今日こそは買って料理するんだ!!と鼻息荒く、魚屋に直行した。


バスティーユ市場には何件も魚屋さんがあって、


この黄色地に青い星マークの魚屋さん『ロレンツォ』は特に有名らしい。


ろれんつぉ? スペイン系?



それにしても、ロンドンでどっぷり肉生活を強いられている私の目に写る、蟹やエビ、スズキにイカにマグロにムール貝の輝かしさといったらない。



おぉ~~~、魚だ~~~~~!!!


と感激するばかり。

しかも活きがいい。

というか、まだ生きているのがいっぱいいる!!



もちろん全てフランス語。

フランス語辞書を入れたIpod片手に必死で理解しようとする私。

食べることとなると俄然、語学にも興味が湧いてくる。





そんな私を見て苦笑するニック。


というのも、ロンドンでは英語に全く興味がなく、

人にも全く関わらず、


無気力に生活している私だからである。




英語が分からない時は、

は? 何その単語、日本語で言って!





とニックにエラそうに言う私。。。





あぁ、もっと美味しい食べ物がロンドンにあったら私の英語に対する向学心も上がるのに!

と真剣に思う。


大体、どんなケーキを食べても砂糖じゃりじゃりしかしないケーキなんて、

最初から名前を別々に付けずに、ただ、”ケーキ”で良いと思う。

ただ指差して、このケーキ、あのケーキ、と言えばいい。


なんだったら、どのケーキでもいいとも思う。

だって、味は大体が一緒なんである。

砂糖じゃりじゃり。 





パンにしてもそう。

どのパン買っても味は同じ、



とんでもなく不味いパンを買うのを避けるためには名前を覚えるのが必要だけれど、

あとはどのパンでも、全く味は一緒。



「パンがないから買ってくるけど、どのパンがいい?」

とニックに聞かれる度に、


最初は皮肉交じりに、




「何かおいしいの、あったっけ? それにして」


と答えてきたけれど、


最近ではもうそんな気力も余裕もなく、


おいしいの、どころか、食べれるものだったら、となってきて、

「あの段ボールパンとケミカル入り以外だったらなんでも」


と無気力に答えるから、


ニックももう、どのパンが食べたいか、なんて聞いてこない。


あぁ、本当にロンドンってすごい所だわ。。。。。。。。。。。。。。

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。







などと思いに耽っている場合ではないのだった!

市場で美味しい魚を買わなければならないいのだった!


と、我に帰り、再び魚を見回った。




オマールエビも、

テナガエビも、

アンチョビも、

カレイも、

ムール貝も、


本当にいろいろあるなぁ。。。。。

あれはキンメダイ?

あれはカツオ?


と目を走らせていると、


なんだか、イヤ~な予感がしてきた。。。






あそこに見えるは、、、

あそこに見えるは、、、

あれは、、、

あれは、、、


もしや、、、、



いいや。

考えるのはやめよう。。。



あまりにも状態の良さそうな魚なので、

もしや刺身に出来るのでは?

と、期待いっぱいに、ボロボロなフランス語でコミュニケーションを図った。

「ワタシ、ニホンジン、タベタイ、サシミ、シンセン?」

てな感じである。

すると、お店の人、

「ソーモン、ソーモン?」

と言ってくるので、

養殖サーモンなんて食べたくないからすかさず、

「ノンノンノンノンノン、ノン、ソーモン! トン! トン!」

と、マグロマグロと叫んでみた。

しかし相手は困った顔でじっと見つめてくるばかり。


しばらく頑張ったがもう限界。

ものすごく混んでいるお店でキチガイじみた言葉を話す私の相手だけをさせていてはいけないと、諦めた。

そして買ったのが鯛。



写真の手前の男の子がキチガイ言葉を喋る女を相手にしてくれたお店の男の子。

まだ、年嵩もいかない少年のようだ。




市場を出ようという時に、安いワイン屋さん発見。

2本買って、9ユーロちょいだった。

素晴らしいぞ、フランス!!



部屋に戻って、調べてみると、

やっぱり、あれは、

アレだったーーーーーー!!!
(恐怖症で、字にも出来ない。)

なんで魚屋で扱ってるんだーーーーーーっっ!!!!!!

フランスよ、、、、、、、、。





そしてこの日の夕食は、ムール貝のワイン蒸しと鯛の塩焼きとなった。
こんな久々のシーフードメニューで気分は高揚、昨日買ったロゼを開ける気満々!


そして待望の一口を飲んでみたら、まさにぴったりきっちり、私が飲みたかったロゼの味で、本当にびっくり。

多分、お酒に強くない私が1杯スッと飲めるから、相当美味しいのだと思う。

お酒の知識ゼロだから、なんと説明していいか分からないが、

口に含んだ途端に柔らかく甘くて、瞬間にその味がサラッとしたブドウの味に変わり、美味しいなぁと思って喉に通して終わりと思っている所へ最後に白い花の残り香のような匂いがフワッとする、

そんな感じ。

すごい~~~!!

ワイン屋のお兄さんからこれを作った人は女性だと聞いたけれど、
こんな飲み物を作る女の人は、相当な美人に違いない~~~!!!

と大絶賛しながら、お初ロゼを楽しんだ。

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